『資産保全』 その他の安全対策

 日本にある世界遺産の中には、何百年も前から建ち続ける「神社」や「仏閣」が多く存在します。
 西洋では、石やレンガで家を作っていましたので長持ちするのでしょうが、日本の建築物は『木造』です。
 日本建築(木造建築)の技術の高さの現れであり、また、メンテナンス技術の高さも見逃せません。

 長年使い続ける「我が家」をこまめにメンテナンスすることが、住宅を長持ちさせる秘訣です。
 また、不具合が小さいうちに手当てすることは、経済的にもメリットがあると思います。

 資産である「我が家」を大切に使い、こまめなメンテナンスで家を労わり、末永く安心して暮らしましょう。。


<24時間換気システム>    <床下換気>   <防水処置>  <耐震補強>

24時間換気システム

現在、新築の建物には、「24時間換気」の設備は、法律で決められた必要な設備です。
一昔前、輸入建材や合材などの建築資材に接着剤等にホルムアルデヒドなどが含まれておりました。
それにより、健康の不調を訴える人が増え、原因がホルムアルデヒドなどの科学物質であることが判りました。
これが、「環境ホルモン」と呼ばれ、健康被害の対策が講じられました。
環境ホルモンを含まない建材を作ったり、ここで紹介する「24時間換気」を行うことによって、
人間への悪影響を減らすようになりました。

換気の種類
換気の方法には、次の3種類あります。(第1種換気・第2種換気・第3種換気)
第1種換気:給気、排気共に機械換気。最も確実に給気、排気が出来る。
         熱交換式にする事で、外気の温度の影響を受けにくく、省エネにも繋がる。
         空気の流れを計算した、計画的な換気が出来る。
         給気は各居室へ、排気は廊下や洗面、トイレなどから行なうので、
         居室の汚れた空気は空気圧の低い廊下などに流れていき、
         快適な室内環境が実現出来る。
 第2種換気:排気は自然換気、給気は機械換気。
         クリーンルームのように、室内の空気を清浄に保つ為に、
         機械給気で強制的に給気して、室内の空気の圧力を上げ、
         外気の侵入を防ぐ事が出来る。
         通常あり得ないが、例えば、トイレや浴室に、この方法を用いると、
         汚染された空気が居室や廊下に押し出されてしまう。

 第3種換気:排気は機械換気、給気は自然換気。
         換気扇で強制的に空気を排気して、室内の空気の圧力を下げ、
         給気口などから給気する。
         トイレ、浴室、キッチンなど、その部屋自体の汚染空気を
         他の部屋に流出させない為の換気方法。
         費用が安く上がるので、一般住宅で多く用いられる。

住宅での24時間換気
 住宅での24時間換気は、ほとんどが第3種換気を使います。
 必要換気能力を有する換気扇を1〜2台設置して、その他の部屋には自然吸気用吸気口を取付けて
 換気をします。
 換気扇を取付ける場所は、トイレや脱衣所もしくは廊下や階段の天井等になります。
 また、各部屋からの空気の流れが妨げられないようにドアなどに隙間などを細工します。

換気扇の選定
 一般のご家庭の換気扇の能力は、建物の中の空気を2時間で入れ替えられる以上の
 能力があれば良いとされています。
 例えば、床面積60uで天井高さ2.3mの住宅だと、60x2.3=138?、138?÷2h=69u/hとなり、
 69?/h以上の換気能力のある換気扇が必要となります。
 換気扇は天井設置型でも良いですし、壁設置型でもかまいません。

メリット
 上述のように、環境ホルモンの影響を抑えて、あなたやご家族の健康を守ります。
 常時、空気が入れ替わっていますので建物の内外での環境の差が生じにくい。

デメリット
 冷暖房時に、温度をコントロールした空気を出してしまうので、空調ロスが大きい
 (排出時に熱交換をする換気扇もあります)
 少ないながらも、電気を常に使用しています。(電気代のことと、音の問題があります)

 赤ちゃんや小さいお子様、寝たきりなどの介護者の居られるのであれは、
 24時間換気は考慮に値すると思います。ご検討下さい。




   

   

   





床 下 換 気

床下は湿気が充満しやすい場所です。
床下にコンクリートの基礎があっても大地からの湿気が上がってきます。
土の場合は大変な湿気が上がってきています。

床下の湿気対策として、従来から「床下換気口」があります。
ブロック1、2枚分の開口部に金属製やプラスチックのガラリを付けてあるものです。
自然の風によって床下の空気を入れ替えて湿気を逃がす工夫です。

床下換気扇は強制的に床下の空気を入れ替えて、床下に溜まりがちな湿気を取り除き、
家を長持ちさせるものです。
タイマーにより1日に2〜3時間程度間隔をおきながら換気します。

空気の流れは、南・西側から空気を取り込み、北・東側から空気を出して換気します。
ですから換気扇は北や東側に取付けます。




   

   

防 水

建物内部に雨水が浸入する「雨漏り」は、住宅にとって脅威となります。
進入した雨水は、構造物である木を腐らせ、鉄骨を錆付かせ、
コンクリートも鉄筋が膨張して割れてしまいます。

住宅を長持ちさせる為には、住宅の防水性能を維持することが大切です。

雨漏りがしやすい場所はどんなところでしょう。
 @屋根  瓦でもコロニアルでも屋根は雨が直接降りそそぐ場所ですので要注意です。
 A屋上  コンクリート造の建物の屋上も防水が切れ易い場所です。
       特に出入りできる場合は特に注意が必要です
 B窓   窓枠と壁との間のコーキングが切れるとそこから雨が浸入します。
 C壁   壁材のつなぎ目や土台と壁との間から雨が浸入します。
 D換気扇 フードの取付け箇所のコーキングが切れると雨が浸入します。
 Eエアコン  配管の壁貫通部分のところから雨が浸入します。

対処方法
専門外なので一概に説明できませんが、
屋根以外は防水塗装やコーキングの打ち替えなどで十分防水が出来ます。

気づいた時にすぐ補修すると、経済的にもお徳ですし、建物も長持ちします。
専門業者を紹介いたしますので、お困りの節はご一報下さい。




耐 震 補 強

地震大国日本において、地震に遭遇する確率は年々高まっています。
あなたの住宅は、大きな揺れが来た場合の安全対策は大丈夫ですか?

「揺れ」が来た場合の危険箇所のチェックは、日ごろからしておきたいものです。
 @家具は倒れないよう固定されているか。
 A高い場所から物が落ちてこないように工夫されているか。
 B割れたガラスによる危険が広がらないようにしているか。
 C瓦などが落下する危険はないか。
 D土台の状況や柱や壁がゆれに耐えられるか。
 E緊急持ち出し品をすぐ取り出せるところに準備しているか。

建物全体の耐震については、設計士さんなどに「耐震診断」を依頼して調べることが
大切なことと思います。
弊社でも設計士さんをご紹介できますので、気軽にご相談下さい。