『漢字詳解』

 人


 小学校の頃、担任の先生に教えていただきました。
 「人は一人では生きてゆけません。
 なぜなら、人という漢字は二人が支えあっている姿から作られているのです。」
 その時は、「へぇ〜〜」という感じでした。

 さて、年頃になり、友人の結婚式に呼ばれるようになると、
 時々披露宴でもこの話が引き合いに出されます。
 「人という字は二人が支えあっている姿です。
  新郎・新婦がお互い支えあい、助け合いながら幸せなご家庭をつくられますように・・・」
 なるほど、うまいこと言うなと思っておりました。

 ある時、ふと疑問が湧いてきました。 
 「右側と左側、どちらが新郎(男)でどちらが新婦(女)なんだろう????」

 10年ほど前、売り出し中の三遊亭歌之介師匠の講演で、この疑問が氷解しました。
 コンピュータの文字では明朝体などのフォントではわかりませんが、
 楷書や行書ではよくわかります。

 歌之介師匠曰く、
 「男は左側、女は右側。
 なぜなら、男は盾となり女を守り、女は男を下から支えて男を立ててやるそれが夫婦だ。」
 明快な解釈に敬服しました。  

 師匠、続けて曰く、
 「全ての人とは言えませんが、奥様が先に亡くなられると支えが無くなり、
 ご主人は奥様の後を追うように亡くなられます。
 でも、ご主人が先に亡くなられると乗っかっていたものが無くなり、
 軽くなるので、奥様はその後長生きされます。」と・・・
 爆笑してしまいました。(不謹慎ですが・・(^.^;))

 やはり、「支え合いの心」は大切にしていきましょう(^^)