会長のつぶやき No.12
 
「初心」

  「初心を忘れないように」と人は言うが、初心を忘れないということは非常に難しい。


  人は自分の地位、立場、周りの環境に影響を受け、知らず知らずのうちにその環境に慣れ、
  最初に、その地位や立場を得た時の気持ちから離れ、時とともに流されてゆく。
  それが判らず以前から今の自分があるように思い上がり、晩節を汚すことになる。

  走り続けることは大事だが、時折、立ち止まり初心を振り返ることはもっと大切であると思う。


  初心を忘れず、感謝することを忘れず、努力することを忘れず、生きてゆこう。



「五十歩百歩」

  五十歩百歩とは「百歩歩いた人が五十歩しか歩けなかった人を嘲笑した」という故事から、
  たいして変わらないことを種に他人を笑うなという教訓である。

  しかし、五十歩しかあるけない人より百歩歩けた人の方が素晴らしいのは事実である。
  五十歩歩けた人は、次は六十歩を、次に七十歩をと少しずつでも歩を伸ばすことで自分を鍛えることになる。

  他と比して他人を笑うことは論外だが、自分と向き合う時には五十歩を百歩にと努力し前進したいものだ。




「歴史に学ぶ」

  出来ないと言う前に、出来るようにするには如何すればいいかと考える。
  考えが及ばないときには先人の歴史に学ぶ。
  必ず、ヒントを与えられる事例が幾つもある筈だ。
  これらを紐解く努力と工夫が、不可能を可能にする。

  歴史を漠然と眺めていては心に響くものはない、その歴史の中に身を置いて考えてみることで閃くものが出てくる。
  それが人生の大きな分岐点になるかもしれない。先人の知恵を学んでみよう!!!



「らしく」

  人は皆それぞれ立場を持っている。その立場に合った考え方、行い方がある。それが「らしさ」である。

  親は親らしく、子は子供らしく、先輩後輩、役職等すべて「らしく」あれ!!
  
  ということは、自分の立場をわきまえて事にあたるということである。

  出ると顰蹙を買うし、下がると軽視される。
  立場をわきまえ「らしく」行動することは難しいが、他人の信頼を得、次のステップに繋がる行動である。
  
  人生「らしく」生きたいものだ。



「脱貧」

  「貧しい」という字を分解すると人に負けると書く。
  「貧しい」とは単に経済的なものばかりではなく、心の貧しさ、発想の貧しさを含め、人間として勝者になれないことである。

  つまり人に負けるということは、自分に負けるということなので、他人に勝とうとする前に、先ず、自分自身に勝つことが必要である。

  自分は他人に勝っていると思っている傲慢な人は自分の心の貧しさをも認識できない。

  「在るがままに」の自分の境遇を感謝し、他人の良きところを見つけ、周りに労わりの心配りが出来てこそ
  「貧しさ」からの脱却ではないだろうか。

「魔の時」

  登山事故の話の中に、
   事故は厳しい状況より良好な状況の中で起り易い、
   特に午後2時の下山途中が最も多く発生し「魔の2時」と言われているようだ。

  山に登るときは足を踏みしめ、足元を見ながら歩くが、
  山頂をきわめ山を降るときは足元に目が行き難く、ホッとし緊張が解ける時間が「魔の2時」であろうか。

  人生においても、一生懸命仕事に打ち込んでいる時より、上り詰めた後の気の緩みが失敗を招きやすい時でもある。
  「勝って兜の緒を締めよ」とはまこと名言である。



「完遂」

  技術を習得する過程で急に成果が現れるピークが幾度か訪れる。
  素質があるものならばある程度修行を積めば非常に進歩する時期がある。
  それはその人の内部に眠る素質が、偶々目覚めたものである。
  その時期が過ぎると停滞するので、違った方法でやってみても上手く出来ない。
  以前の方法で模索を続けていると、また突然悟るものが出てくる。
  これを繰り返ししながら上達して行くのであるが、途中で止めたり、方向を変えると、そこで行き止まってしまう。

  「井戸を掘るなら水が出るまで掘れ」と言われている、目的を遂げるまで努力することだ。