社 長 雑 感   ビジネス訓05


できる社員となる為に・・その一(資料抜粋)  できる社員は自分の一分間の人件費 を意識している


・経営者の気持ち
   会社を辞め、小さいながらも会社を興したSさんがこう話します。
   「社長になってはじめて経営者の気持ちがわかりました。
   勤めていた会社の社長は、経費節減、経費節減と、うるさいぐらいにいう人だったのですが、
   やっぱり言いたくなりますね。
   社員が無駄なお金の使い方をしたら文句を言いたくなりますし、一人ひとりの動きも気になる。
   『こいつ人件費の無駄遣いをしやがって』と、しょっちゅう思います。
   『あいつは、いったいどれだけ稼いでいるんだ』とも。
   人件費と稼ぎを考えると、クビにしたくなる奴も出てきます。」

   経営者と言うのは、このように常にコストと稼ぎを無意識に計算して社内を見ているものです。
   当然、社員一人ひとりの動きもそうした目で見ます。
   無駄話に花を咲かせていたり、時間を調整して帰社する人を見れば、
   「あいつら、人件費を無駄に使いやがって」と思います。

   ところが、当の社員達はそんな意識がまるでありません。
   ひどい輩は、「うちの会社、給料が安いよ」などと話し合っています。
   人件費の無駄遣いをしながら、「給料が安い」も何もあったものではありません。
   「君たち、もういらないよ」という気持ちになるのは、自然の成り行きです。

・たとえば、一分間30円
   できる社員は、常にコストを頭において仕事をしています。
   当然、コストの中心を占める自分の人件費も計算しています。
   だから、時にはこんな反省もします。「こんな簡単な仕事に30分もかかっちゃった。成果に見合わないな」。

   たとえば、年収300万円の人の一分間の給料は約30円です。
   福利厚生費など他の人件費を加えれば40〜50円(本人にかかる直接的なものだけ)です。
   ここまで理解して、自分の動きを考えよう。

心得
   最小のコストで最大の効果を上げるのが経営だ。
   コストを意識せずにどうして仕事ができようか。
   できる社員は自分の人件費をいつも意識している。
   だから、無駄な動きをしない。
   自分の一分間の人件費を知れ。




出来る社員となる為に・・その二(資料抜粋)  できる社員は段取り上手である。

・いきなり始める仕事下手
   「できる社員」と「できない社員」の違いは、仕事の着手の仕方にはっきり表れます。
   「できる社員」は、着手の前に十分な時間を取ります。
   その間に段取りをきちんと決め、それから落ち着いてスタートするのです。

   「できない社員」は、何も考えること無くいきなり始めます。
   とりあえず目の前の山から崩していきます。
   終了するまでの両者のスピードと成果の質は歴然です。
   後者が前者に勝ることは、太陽を西から昇らせるよりも難しいです。

・PDCの原則を忘れるな
   仕事の進め方の基本は『PDC』です。
   これは、仕事の種類や大小を問わず、普遍的な大原則です。
   新人向けの参考書には必ず出てくるので、知らないとなるとよほど勉強不足です。
   ビジネスマンとして、いや、社会人として失格です。
   説明は不要と思いますが、一応書いておきます。
   P=PLAN(計画)
   D=DO(実行)
   C=CHECK(点検、評価)<S(SEE)とする場合もあるが、意味は同じ>
   段取りはこのPの部分であり、段取りなしに進める人は、Pを省いてDから始めているわけです。
   基本を知らずして、あるいは忘れていて、いい仕事はできない。
   仕事に慣れた中堅社員に、案外P抜きが多いのはどうしたことでしょう。

   段取りの基本ステップ
    1、 仕事の全体像をつかむ
    2、 全体を細分化する
    3、 優先順位をつける
    4、 納期に合わせて時間配分
    5、 必要なツールを揃えて着手

心得
   「段取り八分で仕事は決まる」という。
   仕事上手は段取り上手である。無計画に、場当たり的に、無思慮に、無反省に仕事をしている社員。
   これも、人件費の無駄遣い組であることを知れ。


 

出来る社員となる為に・・その三(資料抜粋)  できる社員は仕事のやり方を常に改善している

・自分のやり方を謙虚に見つめる
   「できる社員」は、いつまでも謙虚さを失わない。
   「できない社員」は、傲慢で、いつも自分が正しいと思っている。
   謙虚さは、自己革新の必須要件です。

   仕事のやり方についても、このことがいえます。
   謙虚さの無い人間は、自分の現在のやり方が正しいと思っているから、
   他の人のアドバイスも聞かないし、新しい情報も取り入れようとしない。
   したがって、時が進めば進むほど遅れていきます。
   特に、環境が急速に変化していく時代には、遅れがはなはだしく、あっという間に通用しなくなります。
   ベテランにありがちな現象であり、今日の企業の現場では、それが頻発しています。
   今までのやり方では「今から」は通用しません。
   たとえば、若手の後輩に、「先輩、どうもそのやり方、不合理だと思うんですけど・・」と指摘された時の反応が
   「生意気言うな! 10年早い」。こんなふうに怒ってしまうとしたら、末期的症状です。
   もう相当遅れて、通用しなくなっています。
   若手が10年早いのではなく、本人が10年遅いのです。
   「そうか、じゃあ、君の意見を聞かせてくれよ」。
   このように謙虚に耳を傾けることができるなら、先行きも安心です。

・改善の視点
   固定化し、時代に遅れてしまわないために、次のような視点で自分の仕事を見つめ続けよう。
   その手順で本当によいか
   段取りはうまくできたか
   コストがかかりすぎないか
   もっといい道具はないか
   もっといい材料はないか

心得
   仕事のやり方には、常に改善の余地がある。
   「これでいい」という終点はない。
   今日そのやり方がベストであっても、明日もベストだとは限らないのである。
   道具も含めて、常に新しい視点からの検討を。




出来る社員となる為に・・その四(資料抜粋)  できる社員は「5S」がしっかりできている

・5Sの徹底度は業績の尺度
   伸びている会社かそうでない会社かは、その会社の玄関を入った時にわかります。
   掃除が行き届いてなく、全体に不衛生な感じ。足の踏み場が無いくらいモノが散らかっている。
   商品が乱雑に置かれている。
   挨拶もろくにできないなどマナーもできていない・・。
   こういう会社が、業績を伸ばすことは有り得ない。
   あるとしたら、フロックで瞬間的なものです。
   第一、こういう会社には誰も行きたがらないから、必然的に取引量が減ります。

   建物が古くても掃除が行き届き、モノが整然と置かれている。
   商品も一つひとつに愛着がこもっているようにきれいに並んでいる。
   社員の服装も清潔で、マナーも良い・・。
   こういう会社は業績もいい。
   気持ちがいいから、外部の人が好んで出入りする。
   取引量も必然的に増える。
   この対比をまとめていえば、5Sができているかどうかです。

・よい仕事はよい環境から
   会社のこの対比は、個人の場合にも通じます。
   5Sがきちんとできている人は、間違いなくよい仕事をしています。
   5Sができているということは、それだけ手順よく、効率的に動けることだから、よい仕事が生まれるのは当然なのです。
    要、不要を区別し、不要なものは捨て、必要なものはきちんと保管する
    作業しやすいように、道具や材料を並べておく
    ごみや埃を取り除き、作業スペースをきれいにしておく
    服装や身の回りを快適にする
    決められたルールを守る
   こういう環境の下で気持ちよく仕事をすれば、能率も上がるというものです。

   5Sの不徹底はミスや事故を引き起こす元になります。
   5Sのできていない社員をプロとはいわない。

心得
   5Sとは、整理、整頓、清掃、清潔、躾(規律やマナーを守る)こと。
   この五つのSをしっかり行っている人とできていない人では、仕事の質量がまったく異なってくる。
   5Sはあらゆる仕事の基本である。<我が社では安全(セーフティー)です>




出来る社員となる為に・・その五(資料抜粋)  できる社員は鋭い問題意識を持って行動する

・問題を見過ごすな
   「担当している仕事上での問題点をあげなさい」こう聞かれた時、すぐに答えが出てくるでしょうか。
   こういう時に多くの社員が答えるのは「問題は何もありません。すべて順調です」。
   一見、優等生的な回答のようですが、これは劣等生の回答です。

   問題が存在しない職場はない。

   個々の仕事もまた同じです。問題は常に存在します。
   世の中が動いている限り、組織が目的のために活動している限り、問題は発生し続けます。
   「問題はない」と言う答えは、正しくは「私には問題を発見する力がありません」です。

・一つの解決が次の問題を生む
   問題が存在しないということはありません。
   サービスとお客様のことを考えてみると容易に理解できるはずです。
   お客様は千差万別です。
   百人のお客様がいたら、百様の顔を持ち、百種類のニーズがあります。
   百人のお客様すべてがまったく同じように満足するサービスができるだろうか。
   Aさんに満足を与えても、Bさんには不満があるかもしれない。
   Bさんの不満、それは企業にとっての問題にほかならない。
   問題はイタチごっこのように発生します。一つの問題解決が、次の問題を生むのです。

   「改善できる点はないか」「もっと生産性を上げる方法はないか」「もっとコストを下げられないか」
   ―――できる社員は、常にこうした鋭い問題意識で現状を見つめています。

心得
   職場には問題が無限に存在している。問題の無い職場はない。
   仕事にも問題は潜在しているし、時と共に次々と発生してくる。
   問題をいち早く発見し、解決に動く社員を、人は「できる社員」と評価する。




出来る社員となる為に・・その六(資料抜粋)  できる社員はコミュニケーションを重視する

・個人プレイの時代にあらず
   個人プレイで業績を上げられる時代が、かつてはありました。
   セールスの世界なら「私なら15分で売る」と豪語し、ミシンを売りまくった人もいました。
   昭和40年代の高度成長期の話です。
   経済の発展形態がシンプルであれば、モノづくりも、売り方もシンプルだから個人の情報と知恵で実績を
   上げることができます。
   会社も高度な個人プレイを賞賛し、実績を上げる人には自由に仕事をさせていました。
   「報告は結果だけでよい。連絡・相談は不要」といった具合に。

   しかし、今日のように変化が激しく、情報も多岐にわたって収集・整理しなければならない時代には通用しなくなります。
   瞬間的に高実績を上げられたとしても、長くは続かない。
   今、企業に必要なのは組織力です。
   組織力というのは、個人の力の足し算ではなく、掛け算で決まってきます。
   10の力を持った二人が個人プレイで実績を上げれば、20の力に見合う結果しか生まれないが、互いに情報を交換し、
   知恵を出し合って仕事をすれば、10×10、すなわち100の力に見合う成果を期待できます。
   では、組織はこの掛け算をどう実現するかというと、コミュニケーションです。
   コミュニケーションは、組織の力を拡大するための絶対的な基盤です。

・やはりホウ・レン・ソウ
   組織のコミュニケーションは、報告、連絡、相談に分けられます。
   いわゆる、ホウ・レン・ソウです。
   「できる社員」は、このホウ・レン・ソウをこまめに、かつ的確に行っています。
   ホウ・レン・ソウを密に行うことで、行動の無駄を無くし、効率よく動くことができます。
   「できない社員」は、勝手に動き、勝手に判断し、勝手に迷うから、無駄が多く、また失敗もする。
   掛け算どころか、引き算をしてしまいます。

心得
   会社は組織である。組織である以上、他の人との連携が必要だ。
   タテ・ヨコのコミュニケーションを密にしながら仕事を進める人を仕事上手という。
   独断専行型人間を組織は嫌う。能力が高くても。


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